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COLUMN
2026.01.21
コラム

ED治療の根本治療の可能性~「薬」から「細胞」による再生へ~|自己脂肪由来幹細胞治療とは

「行為のたびに薬を飲むのが煩わしい」

「タイミングを計ることに疲れ、ムードが壊れる」

「いつか薬が効かなくなるのではないかと怖い」

ED(勃起不全)治療薬は、1999年のバイアグラ発売以来、多くの男性を救ってきました。しかし、これらはあくまで「一時的に血管を広げる」だけの対症療法に過ぎません。薬の効果が切れれば、血管の状態は元に戻ります。さらに言えば、加齢とともに血管の老化(動脈硬化)が進めば、薬による拡張効果も徐々に薄れていきます。

「その場しのぎではなく、若い頃の自然な勃起を取り戻したい」

その願いに応えるのが、最先端の「再生医療」です。

本コラムでは、現在最も注目されているEDの最新治療である「自己脂肪由来幹細胞治療」と、その有用成分を活用した「幹細胞培養上清液治療」について、その医学的メカニズムと決定的な違いを、専門的な視点から徹底解説します。

EDの本質は「血管と神経の老化」である

再生医療の有効性を理解するために、まずEDの「真の原因」を知る必要があります。

中高年のEDの大部分を占める「器質性ED」の原因は、主に以下の3つの組織の劣化です。

  1. 血管(動脈)の硬化と狭小化

    陰茎海綿体へ血液を送る動脈が硬くなり(動脈硬化)、十分な血液が流れ込まなくなります。ホースが古くなって硬くなり、水が流れにくくなるイメージです。

  2. 海綿体平滑筋の繊維化

    血液を溜め込むタンクである「海綿体」の筋肉が繊維化して硬くなり、膨らまなくなります。

  3. 神経伝達の不全

    脳からの「勃起せよ」という信号を伝える神経が、糖尿病や加齢により傷つき、命令が届きにくくなります。

既存のED薬は「1」の血管を一瞬だけ無理やり広げるものです。しかし、劣化した組織そのものを修復するわけではありません。根本的に治すには、これらの組織を「新品」に近づける必要があります。

EDの原因血管
血管の硬化と狭小化
海綿体平滑筋の繊維化
神経伝達の不全

根本治療の頂点~「自己脂肪由来幹細胞治療」とは~

現在、ED治療における再生医療の最高峰と言えるのが、患者様自身の脂肪から採取した幹細胞を使用する「自己脂肪由来幹細胞治療」です。

「生きた細胞」を投与する決定的意味

この治療の最大の特徴は、「生きた幹細胞そのもの」を体内に投与することです。

ご自身の腹部などから少量の脂肪を採取し、そこに含まれる間葉系幹細胞(MSC)を数週間かけて数千万〜数億個まで培養・増殖させます。そして、それを点滴や局所注射で体に戻します。

投与された幹細胞は、体内の損傷部位(EDの場合は陰茎の血管や神経)をパトロールし、傷ついている場所を見つけるとそこに集まります(ホーミング効果)。そして、以下の2つの働きをします。

  • 分化能力(Replacement): 幹細胞自体が血管内皮細胞や筋肉細胞に変化し、失われた細胞を補います。

  • パラクライン効果(Paracrine effect): 幹細胞がその場に定着し、長期にわたって血管新生因子や成長因子を放出し続け、周囲の細胞を活性化させます。


    幹細胞治療について詳しく知りたい方はこちら

3つの再生メカニズム

幹細胞治療は、以下のトリプルアクションでEDの根本改善を図ります。

  1. 血管新生(Angiogenesis)

    VEGF(血管内皮細胞増殖因子)などを放出し、老化した血管を修復するとともに、新しい微細な血管のネットワーク(側副血行路)を構築します。血流の絶対量が増加します。

  2. 神経再生(Neuroregeneration)

    NGF(神経成長因子)などが、傷ついた末梢神経や自律神経の修復を促します。これにより、性的刺激に対する感度が向上し、脳からの指令がスムーズに伝わるようになります。

  3. 海綿体構造の修復

    繊維化して硬くなった海綿体の平滑筋を再生し、ゴムのような弾力性を取り戻します。これにより、血液をパンパンに溜め込む維持機能が回復します。

幹細胞によるED根本改善のメカニズム

もう一つの選択肢「幹細胞培養上清液(エクソソーム)」とは

「幹細胞治療」とよく混同されるのが「幹細胞培養上清液(エクソソーム)治療」です。その役割と効果の性質は異なります。

上清液とは何か?

幹細胞を培養する際、幹細胞は培養液の中に大量の成長因子(サイトカイン)エクソソーム(情報伝達物質)を放出します。この「培養液の上澄み」だけを抽出し、不純物を取り除いたものが「幹細胞培養上清液」です。

ここには「細胞そのもの」は含まれていませんが、細胞が作った有効成分が凝縮されています。

幹細胞培養上清液(エクソソーム)について詳しく知りたい方はこちら

幹細胞治療 vs 上清液治療 比較表

特徴自己脂肪由来幹細胞治療幹細胞培養上清液治療
主成分生きた幹細胞 + 成長因子、エクソソーム成長因子 + エクソソーム(細胞なし)
効果の持続性極めて長い(細胞が定着し活動し続ける)短〜中期(成分が代謝されれば終了)
ホーミング効果あり(傷ついた場所に自動で集まる)なし(全身に拡散、または局所に留まる)
治療プロセス脂肪採取の手術が必要。培養に約1~2ヶ月採血や脂肪採取不要即日投与可能
法的区分第二種再生医療(厚労省への届出必須)医薬品医療機器等法対象外(届出不要※)
費用高額(培養コストがかかるため比較的安価(幹細胞治療に比べて)
おすすめの方最高レベルの根本治療を望む方手術なしで手軽に再生医療を試したい方

※上清液は生物由来製品としての安全性管理は必要ですが、再生医療法上の「再生医療等技術」の届出は現状不要です(規制動向により変化あり)。

どちらを選ぶべきか?

  • 「上清液」は、即効性のある栄養ドリンクのようなものです。成分を直接入れるため反応は早いですが、使い切れば終わりです。メンテナンスとして継続的な投与が推奨されます。


  • 「幹細胞」は、体内に「修復工場」を建設するようなものです。細胞が定着すれば、そこから継続的に修復因子が出され続けます。初期費用と手間はかかりますが、そのリターン(根本改善度)は圧倒的です。


当院では、患者様のEDの重症度、ご予算、ライフスタイルに合わせて、最適なプランをご提案します。例えば、「まずは上清液で様子を見て、効果を実感したら幹細胞へステップアップする」という方法も可能です。

実際の治療効果は?「幹細胞治療」と「幹細胞培養上清液(エクソソーム)治療」最新の臨床データ

幹細胞治療・幹細胞培養上清液(エクソソーム療法)の効果については、世界中で研究が進められています。幹細胞治療は特に重篤な基礎疾患を持つ患者様においても有効なデータが示されているのが特徴です。

主要な臨床研究の結果

デンマークの研究(2016年)

  • 対象:前立腺がん術後のED患者17名
  • 方法:自家脂肪由来幹細胞を単回注射
  • 結果:6ヶ月後にIIEF-5スコアが有意に改善、朝勃ちの回復も確認

フランスの研究(2016年)

  • 対象:前立腺手術後の難治性ED患者18名
  • 方法:骨髄由来幹細胞を用量を変えて注射
  • 結果:勃起機能スコアが7.3点→17.4点に改善(30点満点)

ヨルダンの研究(2018年)

  • 対象:糖尿病性ED患者22名
  • 方法:臍帯由来幹細胞を2回注射
  • 結果:12ヶ月後も効果が持続、陰茎血流の改善を確認

日本の研究(2022年)

  • 対象:ED患者38名
  • 方法:歯髄幹細胞上清液を陰茎に注射
  • 結果:3回の治療でIIEF-5スコアが統計的に有意に改善

改善率と効果の持続まとめ

  • 改善率:50-70%の患者で何らかの改善
  • 効果発現:治療後1-3ヶ月で効果を実感
  • 持続期間:6-12ヶ月以上(個人差あり)
幹細胞治療、幹細胞上清液治療の治療効果データ

セルグランドクリニックの再生医療品質

再生医療は「誰がやっても同じ」ではありません。細胞の培養技術や管理体制によって、その効果は天と地ほどの差が出ます。

厚生労働省への届出(第二種再生医療)と再生医療専門の確かさ

自己脂肪由来幹細胞治療を行うには、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき、厚生労働省への届出と受理が必要です。当院は適切なプロセスを経て認可された医療機関であり、厳格な安全基準の下で治療を提供しています。

当院はアメリカ再生医療学会専門医の院長のもと、ED治療に対しての治療計画が承認されたクリニックです。

一般的な美容クリニックの再生医療と異なり、当院は「ED治療」の専門性を持ち合わせています。全身投与(点滴)だけでなく、陰茎海綿体への局所投与の技術や、治療後のフォローアップにおいても、専門的な知見に基づいた対応が可能です。

「ED(勃起不全)に対する自己脂肪由来幹細胞による治療」第二種 計画番号PB5250048

「ED(勃起不全)に対する自己脂肪由来幹細胞による治療」第二種 計画番号PB5250048

最高水準の幹細胞の質と管理体制

採取した脂肪から幹細胞を分離・培養する作業は、極めて高い清浄度が保たれた細胞加工施設(CPC)で行われます。当院では、細胞の生存率や活動性を最大化する独自の培養プロトコルを持つ施設と提携しています。

セルグランクリニックの幹細胞の特徴

治療の流れ(幹細胞治療の場合)

STEP 1:カウンセリング・事前検査

専門医が問診を行い、EDの状態を確認します。また、感染症検査(血液検査)を行い、治療が可能か判断します。

STEP 2:脂肪採取(約30分)

局所麻酔下で、腹部やお尻などから少量の脂肪(米粒数個分〜)を採取します。入院の必要はなく、その日のうちにご帰宅いただけます。痛みはほとんどありません。

STEP 3:細胞培養(約7週間)

提携する細胞加工施設にて、採取した脂肪から幹細胞を分離し、数千万個〜1億個単位まで増殖培養します。同時に、ウイルス検査や無菌試験など厳格な品質チェックを行います。

STEP 4:幹細胞投与

培養が完了した幹細胞を投与します。

  • 点滴投与: 全身の血管を巡り、全身のエイジングケアとともに陰茎へ到達します。

  • 局所投与: 陰茎海綿体へ直接注射し、集中的な効果を狙います。

    ※患者様のご希望に合わせて選択・併用可能です。

STEP 5:経過観察

投与後、数週間〜数ヶ月かけて徐々に組織が修復されていきます。必要に応じて定期検診を行います。

よくある質問(Q&A)

患者様から寄せられる代表的なご質問にお答えします。

Q1. 幹細胞治療を受ければ、100%勃起できるようになりますか?

医療において「100%」や「絶対」をお約束することはできません。効果には個人差があります。しかし、既存のED薬が効かなかった方や、糖尿病性EDの方でも改善が見られた症例は多数報告されています。血管や神経の物理的な修復を促すため、心因性のみのEDよりも、器質性(血管性)EDの方により高い効果が期待できます。

Q2. 治療に痛みや副作用はありますか?

脂肪採取時は局所麻酔を使用するため、痛みは最小限です。採取後は筋肉痛のような鈍痛が数日続くことがありますが、痛み止めでコントロール可能です。

投与(点滴・注射)に関しては、ご自身の細胞を使用するため、拒絶反応やアレルギーのリスクは極めて低く、安全性が高い治療です。稀に穿刺部の内出血が見られることがありますが、数日で消失します。

Q3. 年齢制限はありますか? 70代でも効果はありますか?

特に年齢制限はありません。70代、80代の方でも治療を受けられ、効果を実感されている方は大勢いらっしゃいます。ただし、ご自身の細胞を培養するため、若年層に比べると細胞の増殖スピードが遅い場合はありますが、培養技術により十分な細胞数を確保することは可能です。

Q4. 幹細胞治療とバイアグラなどのED薬は併用できますか?

はい、併用可能です。むしろ、再生医療で血管の状態を底上げしながら、必要に応じてED薬を補助的に使うことで、より強い勃起力を得ることができます。治療が進むにつれて、薬の量が減ったり、薬なしで自然な勃起ができるようになったりする方が多いです。

Q5. 費用が高額ですが、医療費控除の対象になりますか?

本治療は自由診療(保険適用外)ですが、「治療目的」であると認められれば、医療費控除の対象となる場合があります(美容目的のみの場合は対象外)。原因となる疾患がある場合、対象となる可能性が高いですが、最終的な判断は所轄の税務署となります。領収書は大切に保管してください。

まとめ:人生の後半戦を、自信を持って楽しむために

EDは、単なる「下半身の問題」ではありません。男性としての自信、パートナーとの絆、そして将来の健康への不安に直結する重要な課題です。

薬でその場をしのぐだけの毎日に疲れたなら、医学の進歩に頼ってみてください。

「自己脂肪由来幹細胞治療」は、あなたの体が本来持っている再生能力を呼び覚まし、血管と神経を若返らせる、現在考えうる最も理にかなった根本治療です。

まずは、あなたの現在の状態を知ることから始めましょう。セルグランドクリニックでは、プライバシーに配慮した個室で、専門医が親身にご相談を承ります。

参考文献

厚生労働省. 再生医療等の安全性の確保等に関する法律(平成25年法律第85号).

日本泌尿器科学会. ED診療ガイドライン第3版. リッチヒルメディカル; 2018.

Haahr MK, Jensen CH, Toyserkani NM, et al. Safety and Potential Effect of a Single Intracavernous Injection of Autologous Adipose-Derived Regenerative Cells in Patients with Erectile Dysfunction Following Radical Prostatectomy: An Open-Label Phase I Clinical Trial. EBioMedicine. 2016;5:204-210.

Furtado TP, Saffati G, Furtado MH, Khera M. Stem cell therapy for erectile dysfunction: a systematic review. Sex Med Rev. 2023 Dec 23;12(1):87-93.

Lin CS, Xin ZC, Deng CH, et al. Defining adipose tissue-derived stem cells in tissue engineering for the treatment of erectile dysfunction. Cell Transplant. 2010;19(3):259-68.

Al Demour S, Jafar H, Adwan S, et al. Safety and potential therapeutic effect of two intracavernous autologous bone marrow-derived mesenchymal stem cell injections in diabetic patients with erectile dysfunction: An open-label phase I clinical trial. Urol Int. 2018;101(3):358-365.

Koga S, Horiguchi Y. Efficacy of a cultured conditioned medium of exfoliated deciduous dental pulp stem cells in erectile dysfunction patients. J Cell Mol Med. 2022;26(1):195-201.

Margiana R, Pilehvar Y, Amalia FL, et al. Mesenchymal stem cell secretome: A promising therapeutic strategy for erectile dysfunction? Asian J Urol. 2024;11(3):391-405.

                           

【著者情報】

若林雄一                                    

若林 雄一

                                   

セルグランクリニック 院長/医学博士

                                   

【専門分野】
再生医療 幹細胞治療 坑加齢医療 予防医療 美容エイジングケア

【所属学会・資格】
アメリカ再生医療学会専門医 日本坑加齢医学会専門医 放射線診断専門医  核医学専門医 日本再生医療学会員 日本認知症学会員 他                                        

【略歴】                                        
神戸大学医学部卒業、神戸大学大学院修了(医学博士)。近畿大学医学部での臨床・教育経験を経て、米国国立衛生研究所(NIH)にて研究に従事。 神経疾患領域の研究を背景に、再生医療・抗加齢医療・予防医療を専門とする。 Pfizer社との共同研究による「PDE4Bに特異的なPET薬剤の世界初のヒト使用(First-in-human)」を第一著者として報告するなど、国際誌に多数の業績を有する。 科学的根拠と安全性・品質管理を重視し、患者一人ひとりの「健康寿命」を延ばす医療を目指している。